Keyaki Beer Festival

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2025.09.08

ビール祭り開催30回記念! 公式コラボビール「欅ノミツコ」誕生

「2025けやきひろば秋のビール祭り」には、開催30回を記念した3つの公式コラボビールが登場します。今回は、奈良・広陵の「CHORYO Craft beer(チョウリョウクラフトビール、以下CHORYO)と、愛知・名古屋の「Y. MARKET BREWING(ワイマーケットブルーイング、以下Y. MARKET)」が手掛けた「欅ノミツコ」と、「欅ノチヨコ」をご紹介!

30回目の開催を祝って会場を彩るのは、蜜を思わせる香りと白麹のやわらかな酸が交わる「白麹ヘイジーIPA」と、酒粕の風味がユニークな「ハードセルツァー」です。

酒蔵ならではのエッセンス

CHORYOは、老舗酒蔵「長龍酒造」から2021年に誕生したブルワリーです。酒蔵発祥の強みを活かし、米や麹など日本人になじみ深い原材料を使ったビールづくりを行っています。地元の人にも親しんでもらいたいとつくった定番の「ライスラガー」や、白麹を使った「白麹セゾン」、さらには「IPA」といった幅広いラインアップを展開。酒蔵ならではの素材を活かしつつ、雑味のないクリーンな味わいが特徴で、飲んだ人に「また飲みたい」と思わせることを目指しています。

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CHORYOの醸造所近くにある「長龍ブリューパーク」。緑に囲まれた敷地内には家族連れも多く訪れる
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長龍ブリューパーク内では長龍酒造の日本酒やCHORYOのクラフトビールを、日本酒由来の原料を活かしたおつまみとともに楽しめる

Y. MARKETは、2014年に名古屋初のクラフトブルワリーとして誕生しました。「“とりあえず”とは言わせない」をコンセプトに、ホップの個性を鮮烈に引き出しつつ、スルスル飲める口あたりを実現している数々のラインアップが魅力です。特に定番のひとつ「ルプリンネクター」は、果実感とまろやかさを兼ね備えた人気のヘイジーIPA。今回のコラボビールづくりにも多大なるインスピレーションを与えています。

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Y.MARKETの柳橋醸造所(左)は、名古屋駅から徒歩10分程度の好立地。出来立てのビールが楽しめる「柳橋TERRACE」も併設されている。2018年には新工場(右)も設立した
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Y.MARKETの定番ヘイジーIPA「ルプリンネクター」。定番は「パープルスカイペールエール」、「イエロースカイペールエール」、「ヒステリックIPA」を加えた4種類をそろえる

今回のコラボのきっかけは、Y.MARKETが主催した若手ブルワー交流の場でした。そこに参加していたCHORYOのブルワーとの会話から、「ビール祭り30回記念の公式ビールを一緒につくろう」という話が動き出したといいます。

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コラボビールの仕込みはCHORYOの醸造所で行われた。醸造を担当したY.MARKETのアシスタントブルワー・木村直己さん(左)と、CHORYOのヘッドブルワー・樋代卓矢さん

「ルプリンネクター」をインスパイア

欅ノミツコは、ルプリンネクターのレシピがベースになっています。「ビールイベントの会場では限定品を飲もうと思うことが多いのですが、そんな中でもルプリンネクターを見かけるとつい飲んでしまう」と、レシピを作成したCHORYOのヘッドブルワー、樋代卓矢(ひだい たくや)さん。

「ヘイジーIPAとしてのバランスが抜群だと思います。どんな場面でも色褪せないし、新鮮な驚きをくれる存在です」。──こうして樋代さんがルプリンネクターから受けた強いインパクトが、コラボビールの骨格となりました。

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CHORYOでコラボビールの仕込みを行う様子。白麹を使ったおかゆ状のものは、仕込みの前日から用意している

さらに、CHORYOが誇る酒蔵発祥の背景を活かした工夫を加えようと、日本酒づくりに用いられる白麹を採用。柑橘のような爽やかな酸味を生み出す白麹を“かなり多め”に投入することで、ヘイジーIPAのトロピカルでジューシーな甘味に軽快な酸が寄り添います。そうして味わいに立体感が生まれ、蜜のように香り立つフルーティさを際立たせてくれるのです。

3つの意味を持つ「欅ノミツコ(Keyaki no mitsuko)」

ビールの名前にも、つくり手の遊び心と真摯な想いが込められています。

「ビール祭りの30回記念では、3種類の公式コラボビールが生まれると聞いて、まるで“けやきの三つ子”みたいだなと思ったんです」と樋代さん。「また、ビール祭りは単なるビールイベントではなく、人と人が出会って“飲みっこ”する場所。ですから“ノミツコ”には、そんな交流の楽しさも重ねました。

そして、ビールのレシピを参考にしたY.MARKETの『ルプリンネクター』は、ネクターのようなフルーティな香りが最大の魅力です。その“ネクター感”を“蜜”と捉え、自分たちの強みである白麹の酸味とホップの香気を重ねて、“蜜香(みつこ)”という意味合いも表現しています」。

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こうして欅ノミツコは、「三つ子」、「飲みっこ」、「蜜香」という三重の意味を宿し、30回記念にふさわしい一杯として仕上げられました。

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欅ノミツコの醸造に携わった3名のブルワー。左からCHORYOのブルワー・宮崎達也(みやざき たつや)さん、Y.MARKETの木村さん、CHORYOの樋代さん

奈良の特徴を取り入れたハードセルツァー「欅ノチヨコ」

Y.MARKETは今回のコラボにあたり、長龍酒造の酒粕を活かした「ハードセルツァー」づくりに挑戦しています。ハードセルツァーとは、砂糖水を発酵させてつくるアルコール入り炭酸水のこと。その多くはフルーツやハーブのフレーバーが加えられており、甘さは控えめで爽快な味わいです。また、低カロリー・低糖質といった特徴も併せ持っています。

醸造を担当したのは、Y.MARKETのアシスタントブルワーを務める木村直己(きむら なおみ)さんです。砂糖水を発酵させてから酒粕を加え、軽やかさと独特の風味を両立させました。

「CHORYOとつながりのある原料として、長龍酒造でつくられた酒粕を選んでいます。もうひとつ、奈良県にちなんだものを使いたいと素材を探しました」と木村さん。結果、奈良県が日本有数の林業地であることに着目した「杉」、さらに「ホワイトチョコレート」を使用して仕上げられました。「欅ノチヨコ」と名付けられたハードセルツァーは、遊び心と地域性を感じさせる一杯になりそうです。

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醸造を担当したブルワーたちとビール祭り運営チーム。欅ノミツコの仕込みは8/16に行われた

30回という大きな節目を迎えるけやきひろばビール祭り。会場を彩る欅ノミツコ、欅ノチヨコは、CHORYOとY.MARKETの技術と情熱を注ぎ込んだ、記念すべき力作です。特に樋代さんは、欅ノミツコに対し「白麹の酸味がフルーツ感を増幅させ、蜜香(みつこ)という名前にふさわしい香りを生んでくれたと思います」と自信をのぞかせます。ぜひ、会場で仲間や家族と乾杯しながら“飲みっこ”してみてください。ビール祭りでの特別な思い出をつくってくれることでしょう。

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