

2025.08.18
新規出店者をご紹介! ぬとりブルーイング編

「2025けやきひろば秋のビール祭り」に、埼玉県川口市のブルワリー「ぬとりブルーイング」が初出店します。2021年2月に築50年のアパートで開業し、小さなタンクを生かしてさまざまなビールを製造中。クラフトビールと滋養ある食を提供する「びぃる食堂ぬとり」には私設図書館や写真スタジオを併設しており、毎月恒例の講談会「月のあかり」開催や「ぬとりランニング倶楽部」発足など、多様な営みを通じて人と人の想いや関係を発酵のように育んでいるブルワリーです。
「心養醸繋」—心と身体に栄養を与え、醸し、つなぐ

「ぬとりブルーイング」のある埼玉県川口市は、かつて埼玉県で唯一、大手ビールメーカーのビール工場があったまちです。
川口市で生まれ育った代表の山田泰一(やまだ たいち)さんが、ビールづくりを意識し始めたのは2014年のことでした。「十条すいけんブルワリー(現:Beer++ Brewing)」を訪れた山田さんは、寸胴鍋でビールがつくられていることに感動と衝撃を覚えたのです。
その後、ビール醸造の勉強塾に参加し、「RIOT BEER」「松戸ビール」での醸造サポートを経て、2021年2月に川口市で4つ目のブルワリーとして「ぬとりブルーイング」を立ち上げました。


特徴的な「ぬとり」という名前は、“栄養”や“栄養摂取”を意味する「nutrition(ヌートリション)」に由来します。
ぬとりブルーイングが掲げる理念は「心養醸繋(しんようじょうけい)」。これは「心と身体を養い、次につなぐこと」を意味する山田さんの造語で、「ビールづくりを通して人々の心と体を満たし、良いつながりを生み出していく」という、ぬとりブルーイングが目指す方向性を表しています。
そのため定番ビールは、隣接するタップルーム「びぃる食堂ぬとり」で提供する食事との組み合わせを常に意識した、甘味、酸味、苦味のバランスが絶妙なつくり。また、クラフトビールを通じて知り合った農家や飲食店、地域の方々とのコラボビールも積極的に手掛けています。
創業当時から目指した「けやきひろばビール祭り出店」

そんなぬとりブルーイングには、創業当時から秘めている一つの目標がありました。それは「けやきひろばビール祭り」に出店することです。埼玉県でクラフトビールをつくっていれば、必ずといっていいほどお客様から投げかけられる言葉がありました。
「けやき、出ないの?」
来店する多くのビールファンや近隣の方々からそう言われるうちに、山田さんもビール祭りへの出店を強く意識するようになりました。

ぬとりブルーイングのビール祭り初出店は、意外な形で実現しました。昨年行われた秋のビール祭りで、コラボビールを醸造した「秩父麦酒醸造所」と一緒に「ちちぶ食堂」として出店したのです。
「ぬとりブルーイング」のタップルーム「びぃる食堂ぬとり」では、常々ビールとのペアリングを意識した栄養たっぷりの「滋養メシ」を提供しています。これは泰一さんの奥様、小葉さんが腕を振るう栄養満点のおばんざいのこと。「ぬとり特製ジャンボシューマイ」をはじめとする滋養メシはビール祭り会場でも大人気を博し、想像以上の反響がありました。
店舗とイベント会場という違いはあれ、その本領を存分に発揮できたことで一定の満足感を得るとともに、「次はビールでも出店したい!」という気持ちが一層強くなったのでした。
会場には「びぃる食堂ぬとり」を丸ごと持っていく

山田さんは今回、ビール祭り会場にびぃる食堂ぬとりを丸ごと持っていく、と話します。フードは、前回も好評だった「ぬとり特製ジャンボシューマイ」や麦芽粕を使用したビスケット「ビアビス」、地元・埼玉の見沼野菜を使った循環を伝えるメニューを販売予定です。
気になるビールは、前述のような滋養メシとも相性抜群のラインアップを予定。その一部をご紹介します。

麦の甘味×ホップの苦味×ぬとり=調和のとれた万能選手。「ぬとりブルーイング」のフラッグシップビールです。麦のスッキリとした味わいと柑橘系の香り、程よいホップの苦みが特徴。1杯目にも、食事しながらにもピッタリな1杯です。アルコール度数:5%

ホップたくさん×麦もたくさん=ガツンと苦トロピカル! 「ぬとりブルーイング」定番のIPA。ホップ由来のトロピカルな香りと確かな飲みごたえが人気です。ぬとりの滋養メシはもちろん、会場にある豊富な肉メニューとも相性抜群です! アルコール度数:6.3%

モルト×モルト×モルト×ホップ×酵母=麦ゴクゴクラガー。光り輝くように美しく、ホップの苦味は控えめなドルトムンダー(ドイツ・ドルトムント発祥のラガービール)です。麦の風味を存分に感じさせながらも、スルスル喉元を通り過ぎる快感が楽しめます。最初の1杯にも最適。アルコール度数:4.5%
その他、今回紹介した定番ビール以外に、遊び心ある提供方法のビールなど複数のビールを持ち込み、6タップを入れ替わりで提供する予定です。
「一緒にぬとりませんか?」
最後に、山田泰一さんから来場する方々に向けてメッセージをいただきました。
「念願のけやきひろばビール祭り初出店、どうなることやら我々も楽しみにしております。会場でお会いできる方たちには、ぬとりを存分に体験していただき、ビールは多種多様だということを感じていただければと思っています。ビール祭りに爪痕を残すために、何か変わったこともやってみようかとたくらんでおりますので、ぜひ、会場で一緒にぬとりませんか?」